2017年から2018年にかけての株式相場

証券取引所における1年で最初の取引日のことを「大発会」といいます。この日には着物姿のゲストたちが各界から招かれるなどして華やかな催事が行われるのが恒例となっています。本来はこの催事のことを「大発会」と言うのですが、年始の最初の取引日全体を指して大発会と言うのが通例となっています。

 

一方、1年で最後の取引日のことを「大納会」と言います。こちらもやはり、厳密にはこの日の取引終了後に執り行われる催事を指しますが、年最後の取引日全体を指して「大納会」と言うのが一般的となっています。

さて、2017年の大発会(1月4日)では、日経平均株価が1万9,298円という初値をつけて1年の取引が始まりました。そして、この年の大納会(12月29日)は2万2,764円という終値をもって1年の取引を終えました。これは年初から約18%の上昇です。

 

このように2017年の株式相場はおおむね堅調で安定したものとなりました。日本の相場格言では「酉(とり)年は騒ぐ」と言って、荒れた相場になることが多いと言われますが、2017年の酉年に関してはこの格言とは逆の動きが見られたと言えるでしょう。

 

では、戌年の2018年はどうでしょうか。戌年に関しては「戌(いぬ)笑う」という相場格言があります。株価は上昇してゆき株式相場には喜ばしい結果がもたらされる、という意味です。2018年1月4日の大発会では、日経平均株価2万3,073円という初値をつけて取引がスタートしました。

1月9日には2万3,849円という終値をつけ、3営業日連続で株価上昇となります。日経平均株価が年初から3連騰するのは2010年以来8年ぶりのことです。

 

また、1月23日には2万4,129円という年初来高値が記録されました。この時点まではまさに戌年の相場格言に沿った値動きが見られたと言えるでしょう。

 

しかし、その後はやや軟調な展開となり、2018年2月1日現在の日経平均株価は2万3,486円となっています。年初から1か月を経たこの時点における株価騰落率は約1.5%のマイナスです。2018年の株式相場が戌年の格言どおりに堅調な値動きを見せるかどうか、今後の動向が注視されます。