サラリーマンでも手軽に始まることができる点で、不動産投資は人気があります。ただし資産運用として長期にわたり運営する場合には、注意点がいくつかあります。
まず不動産投資は自己資金が少ないことで人気ですが、将来のローン返済を考えるならば多少は頭金を用意する必要があるということです。資産運用は長い間に起こりうるリスクに備える必要があります。不動産投資の場合、家賃の利回りが低下するリスクに備えることが大事です。購入時の資金計画では、当初の家賃収入を元にローンの返済計画を立てることになります。けれども築年数が経過すると、家賃単価は落ちていくものです。さらに空室リスクも高まるので、収入は自ずと減少することになります。それに対してローンの返済額は変わらないので、次第に返済が苦しくなります。さらに建物の老朽化に伴って補修費用も増えていきます。その分の蓄えも残しておくことが必要です。確定申告による税金の還付もありますが、これも次第に少なくなります。これらを考慮して返済計画を立てることが大切です。また補修費用をあまりかけずにいると、賃借人が付きにくくなります。
古くなった建物は、何かしら付加価値をつけなければ周辺の新しい物件との競争に勝てなくなるわけです。そのために補修費用は早い段階で貯めておくことがポイントと言えます。その上で、収入に余裕があれば繰り上げ返済を行い、返済期間をできる限り短くすることが必要と言えます。ローンの返済が長引いてしまうと、完済した頃には建物がかなり古くなり、賃借人がなかなか付かなくなります。その結果収益性は減少して資産運用としての魅力は減少してしまいます。長期にわたり運用するのであれば、このような資金面での注意点を考慮した上で購入計画を立てることが重要です。もちろん、賃貸需要が多く見込める立地で購入することも大切なことです。周辺にどの程度のライバルとなる賃貸物件があるのか、調べることも大事です。